果汁入り飲料の風味劣化を抑制

飲料に果汁を配合すると酸化による風味劣化の影響を受けやすくなります。飲料の風味劣化を防ぐために、通常ビタミンCなどの酸化防止剤が使用されますが、従来の酸化防止剤では、果汁の量を増やすと風味劣化を十分に抑制できない場合があります。サンメリン®シリーズを使用することで果汁含量を増やした飲料でも大きな酸化防止効果が期待できます。

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目次

 ・果汁含量を増やしたチューハイを作りたい
 ・透明容器でもおいしさを維持したい
 ・解決策:酵素処理イソクエルシトリンとヤマモモ抽出物の併用効果で飲料の風味劣化を抑制
   - 応用例1:レモンチューハイ (果汁10%)
   - 応用例2:リンゴ果汁入り飲料 (果汁10%)




果汁含量を増やしたチューハイを作りたい

近年、チューハイ類を中心に果実のリアルな風味やフレッシュ感を付与することで商品の差別化を図るという市場ニーズが高まっており、その手段として果汁含量を増やす場合があります。しかし、果汁に含まれる香気成分などは光、熱、酸素などによって酸化されやすく、長期保管における風味劣化により商品価値の低下につながる可能性があります。


透明容器でもおいしさを維持したい

チルドカップ入り飲料を中心に透明容器の商品が店頭で多く見られるようになりました。透明容器は、飲料の中身の可視化性が高いためおいしさや安心感のイメージが伝わりやすいこと、またファッション性の点からも若い消費者を中心に人気が高まっています。またPETボトルでは、環境負荷軽減や資源リサイクルの観点からラベルレスボトルや薄型化・軽量化も進んでいます。このような容器の形態変化にともない、飲料の風味劣化のリスク低減に対する市場ニーズが高まるものと考えられます。

解決策

酵素処理イソクエルシトリンとヤマモモ抽出物の併用効果で飲料の風味劣化を抑制

飲料や加工食品の酸化は光などの外的要因により生成したラジカルがトリガーとなり、飲料成分との連鎖的な相互作用により進行します。そのため、ラジカルの生成を抑える「紫外線吸収効果」と、酸化の連鎖を抑える「ラジカル消去効果」の2つの効果が酸化防止において重要です。また、酸化防止剤には水溶性と油溶性があり、使用の対象となる飲料や加工食品により適切に選択する必要があります。
水への溶解性が高い酵素処理イソクエルシトリンと水にも油にも溶解するヤマモモ抽出物は、「紫外線吸収効果」と「ラジカル消去効果」の両方を併せ持つ素材です。これらを併用したサンメリン®EY-0502を使用することで、風味劣化の原因である酸化しやすい水溶性成分と油溶性成分の両方に対して優れた酸化防止効果を発揮します。

各素材の酸化防止効果と溶解性​

主な酸化防止剤の効果と特徴




応用例1:レモンチューハイ (果汁10%)

レモンチューハイでは、倉庫や店頭での保管によりレモン果汁に含まれるシトラールなどの香気成分が異臭成分に変化することで風味が劣化する場合があります。サンメリン® EY-0502の添加によりレモンの爽やかな柑橘の風味を維持しつつ、経時的なオフフレーバーの発生を抑えることができます。

レモンチューハイの官能評価
レモンチューハイの官能評価

オフフレーバーの成分分析
薬品臭の成分分析




応用例2:リンゴ果汁入り飲料 (果汁10%)

透明容器に入ったリンゴ果汁入り飲料では、店頭での陳列時の蛍光灯照射によりリンゴ果汁にごく微量含まれる不飽和脂肪酸が酸化することで風味が劣化する場合があります。サンメリン® EY-0502の添加によりリンゴ特有のフルーティーな風味を維持しつつ、経時的なオフフレーバーの発生を抑えることができます。

リンゴ果汁入り飲料の官能評価
リンゴ果汁入り飲料の官能評価

オフフレーバーの成分分析
劣化臭の成分分析




果汁の配合量増加だけでなく、容器・包材の変更や賞味期間延長による飲料の風味劣化にお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。 

※掲載データは当社評価によるものです。ご検討の際には十分な試験をお願いいたします。
※「サンメリン®」は当社の登録商標です。 

(2023年9月)

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