赤ダイコン色素の臭いを99%以上カット 多彩な赤色で食品に彩りを

赤ダイコン色素は、アントシアニン系色素のうち、もっとも黄みの強い赤色を呈し、光や熱に対して比較的安定しています。しかし、時間が経つとダイコン由来の臭いが発生してしまうことから、その用途がほぼ漬物に限定されていました。独自技術で臭いを大幅カットした赤ダイコン色素「アートレッド® RD」により、飲料をはじめ、ゼリーや冷菓、菓子類などのさまざまな食品へ使用できるようになりました。

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着色料「赤ダイコン色素」は臭いが問題

野菜や果物などの原料から得られる天然系着色料には、さまざまな種類があります。例えば、赤色系の色素に限定した場合でも、赤キャベツ色素、紫イモ色素、ブドウ果汁色素などのアントシアニン系色素やトマト色素などのカロテノイド系色素があります。 それぞれの着色料の色調は異なり、pHや使用する食品によっても色調は変化します。また、それら着色料を組み合わせて目的の色調に合わせることも可能です。

赤ダイコン色素はアントシアニン系色素の一種で、黄色みの強い明るい赤色を呈し、ブラッドオレンジやアセロラなどの明るい赤色の着色に最適です。 しかし、従来の赤ダイコン色素は、ダイコン由来の臭いが強く、清涼飲料水やゼリーに使用すると「漬物」のような風味が感じられることがありました。添加量が少ない場合は商品の製造直後の風味はなくても、時間の経過とともに、戻り臭が発生することがあります。漬物のような臭いのため、使用できる食品は、漬物や味の濃い食品に制限されていました。


各種アントシアニン系色素の色調

解決策

独自技術で臭い成分を大幅削減!99%以上カット!

アートレッド® RDは、独自技術によってダイコン由来の臭いを大幅に削減した赤ダイコン色素です。従来の赤ダイコン色素と比較して、臭いの成分とされる「メチルメルカプタン」「ジメチルジスルフィド」「ジメチルトリスルフィド」の含有量を99%以上カットしています。

さらに戻り臭の発生を確認するため、50 ℃、5日間の加熱試験の結果、アートレッド® RDは臭いの成分がほとんど増加しませんでした。一方、従来の赤ダイコン色素は臭いの成分が約2.5倍まで上昇し、戻り臭の発生が確認できました。

今まで使用が難しかった清涼飲料水や冷菓、デザート、菓子類など幅広い食品に風味を気にすることなく使用できるようになりました。

 

従来品との臭い成分量比較

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アートレッド® RDにより、さまざまな赤を表現可能

赤ダイコン色素以外で黄みの強い明るい赤色を表現するためには、赤キャベツ色素とベニバナ黄色素など複数の色素を併用する必要がありました。しかし、2つの色素を併用すると、それぞれの色素の耐熱性や耐光性が異なることから、経時的な赤色と黄色のバランスが崩れて色調が変わってしまうというデメリットがありました。

アートレッド® RDは、黄みの強い赤色を表現できるため、経時的に色調バランスが崩れることがありません。また、添加量を増やしても色調が暗くならないことも特徴の1つであり、添加量を変えることにより、淡い色合いから濃い赤色の着色も可能です。

さらに青みの強い赤色系の紫イモ色素と組み合わせることで、黄みの強い赤から青みの強い赤まで幅広い色調の赤色を表現できます。そのため、清涼飲料水やキャンディ、グミなどの商品に、赤みの強いストロベリーやチェリーから黄みの強い赤色のブラッドオレンジやアセロラなどの繊細な色合いを表現できます。

 

さまざまな赤を表現可能




 

※掲載データは、当社評価によるものです。ご検討の際には、十分な試験をお願いいたします。
※「アートレッド」は当社の登録商標です。

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