低粘度で具材の沈殿や油脂の分離を抑制できる増粘剤

ドレッシングやスープ、カレーなどでは、製造時や喫食時に具材が沈殿したり、油脂が分離したりすることがあります。「サンアーティスト®」は、発酵セルロースを主剤とする増粘剤であり、従来の増粘剤よりも低い粘度で、具材や油脂などを懸濁安定化させることができます。そのため、食品の食感や風味立ちに影響しにくいことも特徴です。

解決事例 サンアーティスト 360 卵スープ サンアーティスト解決事例 トップ画像 360

目次

 ・粘度をつけずに具材の沈殿や油脂の分離を抑制したい
 ・解決策:低粘度で具材や油脂を懸濁安定化させるサンアーティスト®
   - サンアーティスト®の特徴
   - サンアーティスト®の懸濁安定化のメカニズム
   - 応用例1:ドレッシング
   - 応用例2:カレー


粘度をつけずに具材の沈殿や油脂の分離を抑制したい

最近、具材を多く含むドレッシングやスープ、肉類を多く含むカレーなど、おいしさや高級感を訴求した商品を見かけるようになりました。そういった商品では、具材の沈殿や油脂の分離が起こりやすく、商品の製造工程や喫食時に不具合が生じることがあります。
製造工程では、均一充填を妨げたり、撹拌しながら充填すると具材が崩れたりするなどの不具合が生じます。 一方喫食時の課題としては、例えばドレッシングの場合、家庭用は手で振ることで分散できますが、業務用では容量が大きいため、振って分散させることが容易でないことがあります。また、具材や油脂を懸濁安定化させるためにキサンタンガムや加工デンプンなどを使用することもありますが、非常に高い粘度を付与する必要があり、喫食時に食品本来の食感や風味立ちが損なわれてしまうことがあります。

解決策

低粘度で具材や油脂を懸濁安定化させるサンアーティスト®

サンアーティスト®は、長期間具材の沈殿や油脂の分離を抑制する懸濁安定化に優れています。サンアーティスト®は、発酵セルロースを主剤とする増粘剤であり、従来の増粘剤に比べ、低い粘度で具材の沈殿や油脂の分離を抑制できます。そのため、食品の食感や風味立ちへの影響を最小限に抑えることができ、具材の懸濁安定化とおいしさの両立が可能になります。



サンアーティスト®の特徴

  • 低粘度で、具材の沈殿や油脂の分離を抑制

  • 温度やpH、食塩などの共存成分などの影響を受けにくい

  • 食品の食感や風味立ちに影響しにくい


  • サンアーティスト®の懸濁安定化メカニズム

    サンアーティスト®を水に添加し、プロペラ撹拌やホモジナイザーなどのせん断処理を行うことにより、発酵セルロースが三次元の網目構造を形成します。その網目構造により、具材や油脂を懸濁安定化させることができます。

    発酵セルロースの走査型電子顕微鏡写真
    解決事例 サンアーティスト 発酵セルロース 顕微鏡写真

    一般的な増粘剤に比べて温度やpHの影響を受けにくく、さまざまな大きさの具材の沈殿を抑制できます。

    各種具材の懸濁安定化
    解決事例 サンアーティスト スープ具材分散

    応用例1:ドレッシング

    ドレッシングでは、バジルやコショウなどのスパイス類、タマネギやニンニクなどの野菜類といったさまざまなものが配合されます。これらは、製造時に沈殿や浮上が起こりやすいという問題があるため、充填時に具材を均一にする目的でキサンタンガムなどが使用されます。しかし、キサンタンガムは高い温度では粘度が下がるため、ホット充填時は添加量を増やさねばならず、ドレッシングの風味立ちや食感に影響してしまいます。サンアーティスト®は、高い温度でも具材やスパイスなどを懸濁安定化し、充填における商品の均一性を維持できます。また低粘度で効果を発揮するため、最終商品の風味立ちへの影響を最小限に抑えます。

    ホット充填時のイメージ

    解決事例 サンアーティスト ドレッシング充填



    応用例2:カレー

    カレーでは、肉由来の脂が凝集し、液面に浮上することで、均一充填が困難になることがあります。また、カレーの品温が下がった際に、その凝集した脂が白く固まり(結晶化)、見た目が悪くなったり、食感にザラツキが生じたりすることがあります。サンアーティスト®を使用することで、脂の凝集や浮上を抑えることができ、充填時の問題や見た目、食感の問題も解決できます。

    加熱調理直後のポークカレー

    解決事例 サンアーティスト カレー


    具材の沈殿や油脂の分離などの課題をお持ちの方は、下記お問い合わせボタンより、お気軽にお問い合わせください。

    ※掲載データは、当社評価によるものです。ご検討の際には、十分な試験をお願いいたします。
    ※「サンアーティスト」は当社の登録商標です。

    (2022年7月)

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