安定性に優れたトウガラシの赤色の再現

トウガラシの辛さを訴求した食品は、刺激的な辛味とともに見た目も重要であり、明るい赤色が求められます。乳化色素「パプリカ ベース NO.36840」は、熱や光、酸、塩に対し安定であり、従来の橙色のパプリカ色素では表現できなかったトウガラシらしい赤色の着色が可能です。

解決事例 パプリカ色素 トップ画像 チゲ 360


目次

 ・人気のトウガラシ入り食品
 ・辛さを訴求した食品の着色課題:トウガラシらしい赤色の付与
 ・解決策:明るい赤色を呈し、安定性に優れたパプリカ色素
   - 従来のパプリカ色素では再現できなかった明るい赤色
   - 熱や光に対する優れた安定性
   - 応用例


人気のトウガラシ入り食品

見た目にも辛い、真っ赤なキムチ鍋やトウガラシ入りラーメン、麻婆豆腐。冬場は体を温める目的で、夏場は食欲増進と発汗による暑気払いにと、トウガラシの入った辛い食品は1年を通して人気です。外食だけでなく、自宅でも辛い食品を楽しめるように、トウガラシのきいた商品が多数販売されています。ストレスがたまると辛いものが食べたくなると言われますが、最近では新型コロナウイルス感染症拡大に伴う在宅ストレスを持った人に対して、刺激的な激辛グルメを提案する企業も増えています。
これらの加工食品は、見た目で辛さを訴求できるようにパプリカ色素やベニコウジ色素で着色されることもあります。


辛さを訴求した食品の着色課題

トウガラシらしい赤色の付与

従来のパプリカ色素は橙~赤橙の色調であり、トウガラシのような明るい赤色を単独で表現することは困難です。そのため、トウガラシのような赤色に着色したい場合は、赤みの強いベニコウジ色素が併用されることがあります。しかし、ベニコウジ色素は、熱や光に対する安定性がパプリカ色素に比べて低く、レトルト殺菌などの高温殺菌では、あらかじめ添加量を多くしたり、遮光性の高い包材を使用したりする必要があります。また、ベニコウジ色素は経時的に退色するため、保存中に赤みが低下するなどの問題が生じます。
このように、調味料などの加工食品にトウガラシらしい赤色を着色するには、熱や光に対し安定性の高い明るい赤みのある着色料が求められていました。

解決策

明るい赤色を呈し、安定性に優れたパプリカ色素

これらの課題を解決するために開発されたのがパプリカ ベース NO.36840です。本品は熱や光に対して安定性が高く、従来のパプリカ色素では表現できなかったトウガラシらしい明るい赤色を再現できます。


従来のパプリカ色素では再現できなかった明るい赤色

パプリカ色素は、オイル製剤と乳化製剤に大別できます。一般的に調味料や飲料など水分の多い食品の着色には乳化製剤が使用されています。パプリカ色素の乳化製剤は、乳化粒子サイズを大きくすると赤みが強くなる性質があります。しかし、一般的に乳化粒子が大きくなると乳化安定性は低くなります。パプリカ ベース NO.36840は独自技術を用いることで「大きな粒子径」と「高い安定性」を両立しています。これにより、従来のパプリカ色素ではできなかった明るい赤色を実現でき、見た目にも辛そうなトウガラシのイメージを表現できます。

パプリカ ベース NO.36840の色調
解決事例 パプリカ 赤色 色調


熱や光に対する優れた安定性

パプリカ ベース NO.36840は、ベニコウジ色素と比較し耐熱性、耐光性にも優れており、長期間保存される食品や遮光容器でない食品にも幅広く応用できます。さらに、レトルト殺菌のような高温処理が必要な食品にも使用できます。

50℃保存による赤みの変化
解決事例 パプリカ 赤色 保温試験 外観


50℃保存による色調の変化
解決事例 パプリカ 赤色 保温試験 グラフ


応用例

明るい赤色を活かして、キムチ鍋やエビチリ、麻婆豆腐、豚キムチなどの食品や豆板醤などの調味料にトウガラシらしい赤みを付与できます。

パプリカ ベース NO.36840を使用したキムチ鍋

解決事例 パプリカ 赤色 キムチ鍋


また、パプリカ ベース NO.36840は原料由来の風味がほとんどありません。トウガラシ以外にも、エビやカニ、トマトなどをイメージさせる明るい赤い色調を、水産加工品や調味料などの幅広い食品に使用できます。

着色料の選定や安定性でお困りの方は、下記のお問い合わせフォームにてお気軽にお問い合わせください。

※掲載データは、当社評価によるものです。ご検討の際には、十分な試験をお願いいたします。

(2022年6月)

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