食品製造の悩み「泡」を解決
食品製造ではさまざまな課題に直面しますが、意外と手間を取るのが、調合や充填時の「泡」です。多くの開発者が経験するこの小さな「泡」が、品質や生産性に大きな影響を与えています。「サンエアー® S-30」は、少量でも高い消泡効果が長時間持続するため、製造プロセスをスムーズに進めることができます。
目次
・食品製造における泡の課題:泡立ちや吹きこぼれが生じやすい製造工程
・解決策:消泡効果(破泡、抑泡効果)が長時間持続するサンエアー® S-30
- 実験例 :植物性たん白
- 応用例1:酸性乳飲料の製造工程中の泡立ち抑制
- 応用例2:炭酸飲料の開封時の泡吹き抑制
食品製造における泡の課題:泡立ちや吹きこぼれが生じやすい製造工程
食品を大量生産するための調合や充填プロセスにおいて「泡立ち」や「吹きこぼれ」が発生すると、生産効率が低下するだけでなく、最終製品の品質管理にも影響を及ぼします。最近では起泡性のあるたん白質を強化した食品も増えており、製造工程上での泡のコントロールは不可欠です。また、泡は身近な喫食シーンでも問題になることがあります。コーヒーや炭酸飲料などでは開封時に、またレンジアップする食品では加熱時に吹きこぼれが問題になります。
解決策
消泡効果(破泡、抑泡効果)が長時間持続するサンエアー® S-30
サンエアー® S-30は、シリコーン樹脂を独自の乳化技術で製剤化した消泡剤です。少量で高い消泡効果と長時間の泡立ち抑制効果を発揮します。また、冷蔵9ヶ月の保証期間を有します。飲料、乳製品、調味料、そしてデザートの分野に至るまで、食品製造のあらゆる分野で生産効率の向上に寄与します。
実験例:植物性たん白
植物性たん白を用いた水溶液にサンエアー® S-30を添加した実験では、1分間振とう後に速やかな消泡効果を発揮しました。また、24時間経過後に再び1分間振とうした後にも消泡効果を維持していることを確認しました。当社従来のシリコーン樹脂タイプや乳化剤タイプの消泡剤と比較して、消泡効果や持続性が高いという結果になりました。
植物性たん白(大豆) 0.5 %水溶液
応用例1:酸性乳飲料の製造工程中の泡立ち抑制
酸性乳飲料は脱脂粉乳、安定剤や果汁といった泡立ちやすい原料を使用しています。サンエアー® S-30は抑泡効果が持続するため、原料の調合時に同時に添加することでホモジナイザーによる均質化やUHT殺菌を経て容器に充填するまでの一連の工程で泡立ちを抑制しつづけることができました。
応用例2:炭酸飲料の開封時の泡吹き抑制
炭酸飲料は自動販売機で購入するときなど衝撃が加わった状態で開栓すると勢いよく泡が吹きだすことがあります。炭酸飲料を調製し高さ10cmから2回落下させ1分後に開封したところ、サンエアー® S-30を添加しない場合は激しく泡吹きしてしまいましたが、サンエアー® S-30を添加した場合は、泡吹きを抑制することができました。
「泡」の課題の解決は製造工程における効率化だけでなく、消費者の満足度向上につながる重要な要素です。
食品開発における「泡」にお困りの方はお気軽にお問い合わせください。
※掲載データは、当社評価によるものです。ご検討の際には十分な試験をお願いいたします。
※「サンエアー」は当社の商標登録です。
(2024年8月)