日本食品科学工学会第72回大会にて「食感の快不快と喫食中の表情筋電位との対応についての解析」について口頭発表を行いました。
演題
食感の快不快と喫食中の表情筋電位との対応についての解析
発表者
石原清香 1、幸野将也 1、堀井謙 1、中馬誠 1、船見孝博 1、佐藤弥 2、
1. 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
2. 理化学研究所
発表内容
食感は味や香りと並ぶ重要な要素で、特にスナック菓子などの固形食品では嗜好性に大きく影響します。本研究では、食感に対する快・不快の感情を客観的に評価するため、表情筋電位の有用性を検討しました。成型ポテトチップスを水と共に密閉容器に入れて所定時間静置し吸湿させることで、食感(サクサク感)が異なる6種類の試料を準備しました。19名(男性10名、女性9名、33.1±9.4歳)の被験者を対象に、上記試料の喫食時の主観評価(「感情価(快・不快)」等)と表情筋電位測定(皺眉筋および大頬骨筋)とを同時に実施し、両者の関連を解析しました。その結果、吸湿率が高く感覚的に「サクサク感」が低い試料ほど喫食時の「感情価」のスコアが低く、皺眉筋の活動が大きい傾向がみられました。表情筋電位をはじめとする生理指標による嗜好性評価は今後、食品開発への応用も期待されます。
学会名
日本食品科学工学会第72回大会(2025年8月27日~29日 日本大学湘南キャンパスにて開催)