知っておこう!食品添加物業界

1. 食品添加物の市場規模

2020年の⾷品添加物市場は、10,476億円。2013年以降1兆円を超える規模で推移しています。
少⼦⾼齢化や共働き世帯・単⾝世帯の増加といった社会構造の変化に伴う⾷⽣活の多様化と、⽣活者の健康志向の⾼まりなどが影響し、⾷品添加物は安定した需要を確保しているといえます。

売上高の推移
売上高の推移
  • ⾷品化学新聞を参考に作成しています。
    ここでの⾦額は、厚⽣労働省で規制している指定添加物や既存添加物に加え、⾷品素材となっている糖化製品や⾹⾟料なども対象に含まれています。
売上高の内訳
売上高の内訳
  • ⾷品化学新聞を参考に作成しています。
    「⽢味料」項⽬には、異性化糖、⽔あめ等の糖化製品、「調味料」項⽬には野菜、畜⾁、⿂介エキス、⿂醤等が含まれています。

2. 食品添加物に関わる企業

⾷品添加物に関わる企業には、⼤きく分けると⾷品添加物を製造・販売する⾷品添加物メーカーと、メーカーから卸して販売する⾷品添加物問屋とがあります。
また、⾷品添加物専⾨のメーカーや問屋のほか、⾷品メーカー、製薬会社、化学系メーカー、商社なども市場に参⼊しています。
三栄源エフ・エフ・アイのようにメーカー機能と商社機能の両⽅を備えているところもありますが、その多くは⼩規模企業で、100⼈以上の企業は、全体の1割にも満たないといわれています。⼤⼿企業においても、特定の⾷品添加物分野に特化した専⾨メーカーが中⼼で、三栄源エフ・エフ・アイのように多分野にわたる⾷品添加物を扱う企業は⼀握りです。

3. 食品添加物業界の動向

「合成」から「天然」へ~
誤解が生んだ生活者の志向

これまで技術・研究の進展によって、多くの食品添加物が開発されてきました。中でも、生活者の無添加志向や天然志向の高まりにより、天然素材から作られる食品添加物に対するニーズが高まり、企業もこぞって天然由来の原料を使った食品添加物の製品開発に力を注いでいます。これは「合成=危険」という生活者の誤った認識や健康志向から大きくなった風潮です。合成系のものも含めて市場に出回る食品添加物はすべて安全性が確認され、国によって使⽤が認められたものであり、由来原料の合成・天然で安全性が決まるわけではありません。

グローバル化~
さらに大きな市場を求めて

グローバル化の潮流は、食品添加物市場においても無縁ではありません。とりわけ人口減少が進む日本では、国内の食品需要の拡大が見込めないため、食品に関わる企業の多くが販路を海外に求めるようになってきました。食品添加物業界でも、食品メーカーの海外進出や外国での日本食ブームによって、国内から海外展開への動きが加速しています。しかし食品添加物に関する法令や規制、または文化や宗教上の規範などは国によってさまざまです。食品添加物の海外進出には、そうした各国それぞれの基準をクリアしなければならないという課題があります。

4. 今後、食品添加物に
求められること

高付加価値化~
社会のニーズに対応して

食品添加物は、保存性を⾼めたり、品質の改良や⾵味、外観を向上させる機能のほか、より食品に付加価値を与える事ができます。
「健康」に対する意識の高まりや少子高齢化といった社会状況の中、高付加価値食品の開発が活発になっています。食品添加物業界でも、こうしたニーズに対応した製品の開発が進んでいます。介護食に適した食品を作るための添加物、あるいは栄養素や美容・健康成分を含有した食品の開発を可能にする添加物など、食品添加物が付加価値の高い食品の開発を可能にしています。

サステナビリティという視点~
見直される食品添加物の有用性

「サステナビリティ」という視点から、今、食品添加物の有用性がより高まっています。加工食品の歩留りアップや日持ち向上による食品ロスの抑制など、食品添加物は、社会課題の解決に役立っています。
また自然災害対策や近年続発する食中毒事故の防止という観点から、食品の「安全性」、「保存性」を高めるだけでなく、「安定供給」の側面からも食品添加物の重要性はますます増してきています。

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