第48回バイオレオロジー学会年会にて「高温高圧処理キサンタンガムにより誘導されるゲル化現象」について口頭発表を行いました。
演題
高温高圧処理キサンタンガムにより誘導されるゲル化現象
発表者
柴田章吾 1、前田和寛 1、中馬誠 1、船見孝博 1
1. 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
発表内容
高温高圧処理によって改質されたキサンタンガム(改質XG)と未改質XGの混合水溶液を加熱・冷却することでゲル化する現象を新たに発見しました。処理条件の異なるXGを調製し、ゲル化の確認試験、分子量測定、有機酸含量測定、動的粘弾性測定、原子間力顕微鏡(AFM)観察を行うことにより、そのゲル化メカニズムについて解析を行いました。その結果、このゲル化現象を引き起こす改質XGでは、分子量およびピルビン酸含量が低下していることが確認されました。また、AFM観察により、未改質XGと改質XGが超分子構造を形成していることが確認され、この構造の形成にはXGの分子量の低下と改質XGのピルビン酸含量の低下による疎水性相互作用が寄与している可能性が示唆されました。さらに、動的粘弾性測定の結果から、未改質XGと改質XGのゲルは超分子構造同士がクラスターを形成するような構造を有していることが示唆されました。
学会名
第48回バイオレオロジー学会年会(2025年6月28日~29日 東北大学にて開催)