第45回バイオレオロジー学会にて「多糖類溶液の伸長レオロジーとトライボロジー」について口頭発表を行いました。
演題
多糖類溶液の伸長レオロジーとトライボロジー
発表者
中馬誠 1、船見孝博 1
1. 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
発表内容
食品の食感に関わる多糖類について、キサンタンガム(XG)とローカストビーンガム(LBG)水溶液の物理特性を伸長レオロジーとトライボロジーで評価しました。同等のせん断粘度でも、伸長粘度はXGが伸長初期に、LBGは破断直前に上昇しました。人工唾液の添加によりXGの伸長粘度は低下し、LBGは増加しました。摩擦係数はXGの方が低く潤滑性に優れ、人工唾液の添加でさらに低下しました。これらの違いは、XGの剛直な分子構造と唾液中の塩類との相互作用、LBGの柔軟な構造に起因します。本研究は、従来のせん断レオロジーでは予測困難な物理特性の解明に、伸長・摩擦特性の評価が重要であることを示しました。
学会名
第45回バイオレオロジー学会(2022年6月4日~5日 東海大学にて開催)