研究論文・学会発表(詳細)

日本咀嚼学会雑誌に「咀嚼運動測定装置bitescanを用いた市販食品の食感評価の試み」についての論文が掲載されました。

論文タイトル

咀嚼運動測定装置bitescanを用いた市販食品の食感評価の試み

著者

池上聡 1、太田美樹1、中馬誠 1船見孝博 1、堀一浩 2、小野高裕 2
1. 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
2. 新潟大学大学院医歯学総合研究科

アブストラクト

食品の特徴を評価する新規手法の開発を目的として、耳介後部の皮膚の動きを赤外線距離センサによって簡便に計測することができる装置であるbitescan®を用いて、さまざまな食品を摂食したときの咀嚼動作の特徴を評価しました。被験者1名に一口量(1~5g程度)の市販食品28種を摂食させたときの、耳介後部の皮膚からセンサまでの距離の経時変化を計測しました。また、このデータを解析することにより咀嚼動作の特徴を示す測定パラメータを得ました。さらに、同一の被験者が5種類の食感をVAS (Visual Analog Scale)で評価しました。官能評価の値を目的変数、測定パラメータを説明変数とした重回帰分析により、「かみきりやすさ」、「くちどけの良さ」、「歯への付着性」、「噛みしめ度(咀嚼前半)」、「噛みしめ度(咀嚼後半)」の各官能評価項目において測定パラメータを用いた推定式を作成しました。この推定式を用いた未知試料の食感推定の結果, 重相関係数は0.50~0.97であり、十分に高い推定精度を示しました。

掲載誌名

日本咀嚼学会雑誌 31 (2) 72-82, 2021.

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