研究論文・学会発表(詳細)

Journal of Texture Studies に「Instrumental characteristics from extensional rheology and tribology of polysaccharide solutions」についての論文が掲載されました。

論文タイトル

Instrumental characteristics from extensional rheology and tribology of polysaccharide solutions

著者

船見孝博 1、中馬誠 1
1. 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社

アブストラクト

キサンタンガム(XG)およびローカストビーンガム(LBG)水溶液に対し、人工唾液の有無で拡張レオロジーおよびトライボロジー特性を評価しました。伸長粘度はキャピラリーブレークアップレオメーターで糸の収縮挙動から算出し、摩擦係数はガラス球とポリジメチルシロキサン基板を用いて回転レオメーターで測定しました。伸長流開始後すぐ、XGでは伸長粘度が大きく上昇し、LBGではフィラメント破断直前に上昇する傾向が見られました。人工唾液添加で、XGは伸長粘度が減少、LBGは増加する傾向があり、いずれも唾液中ムチンよりも陽イオンの影響が大きいことが示されました。Stribeck曲線や摩擦係数の比較から、XGの潤滑性はLBGより高く、人工唾液添加で各多糖の潤滑性も陽イオン作用により向上しました。伸長粘度やトライボロジー測定により、せん断粘度のみでは評価できない多糖溶液の特性が明らかとなりました。

掲載誌名

Journal of Texture Studies, 2021, 52, 5-6, 567-577

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