Food Hydrocolloids に「Human physiological responses during swallowing of gel-type foods and its correlation with textural perception」についての論文が掲載されました。
論文タイトル
Human physiological responses during swallowing of gel-type foods and its correlation with textural perception
著者
松山慎吾 1、中馬誠 1、船見孝博 1、堀一浩 2、小野高裕 2
1. 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
2. 新潟大学医歯学総合研究科
アブストラクト
嚥下時の食感知覚に寄与する主要因を抽出するため、ゼリー状食品を用いて喉頭(のど)運動、舌活動、舌骨上筋群の活動を同時に動的に測定しました。ゼリーは破壊力や破壊ひずみを変えつつ9種作成し、3 mm角に切って被験者8名(平均年齢30歳、全員男性)に提供。被験者は食塊(10 g)を口内で3秒保持後、噛まずに一度に嚥下し、硬さ・食塊の均一性・嚥下しやすさをVAS法で評価しました。その結果、硬さは表面筋電図から得られた舌骨上筋群活動と高い相関を示し、均一性や嚥下のしやすさは、喉頭運動の持続時間や舌圧計測から得られた舌活動と強い相関が見られました。3つの生体計測指標を組み合わせることで、従来の機械的測定法よりも嚥下に関する食感知覚の予測精度が高くなることが明らかとなりました。
掲載誌名
Food Hydrocolloids, 111, 106353 (2021).