
ストーリーテラーとなり
大切な技術とブランドを守る
- 知的財産部門
- T.T.
理学部 応用化学科
2005年入社
事業本部 事業推進部 知的財産推進課
プロフィール
1年目から知的財産部門に所属し、20年に渡り技術・ブランドの権利化に携わる。2度の産休・育休を経て、現在は短時間勤務制度を活用して育児と仕事を両立中。保育園のお迎え後、帰宅途中の自転車で子供と1日の出来事を話す時間に、代えがたい幸せを感じている。
創業から築いてきた信頼を
未来へつなぐ
食に関わる領域でトータルに研究開発できる業界屈指の技術力を持っていることが、当社に入社を決めた一番の理由です。当社は創業以来100年以上にわたり、消費者からは見えない舞台の裏側で、独自の技術によって人々の食を支え続けてきました。当社に対するお客様からの信頼は、決して一朝一夕では得られません。その信頼の基盤となる技術とブランドを守ることが、私が所属する知的財産推進課の務めです。
当社がこれまで取得した特許の件数は1000件弱にものぼります。知的財産推進課では、こうした特許権や商標権などの知的財産権の取得によって技術やブランドを保護しています。そのなかで私は、特許出願による技術・ブランドの権利化業務に加え、近年は技術開発を促進するため、研究部門への特許情報の提供にも力を入れています。お客様のご要望や知的財産権に関する国の指針など情勢は目まぐるしく変化しますが、つねに新しい情報を探り、業務に採り入れることを大切にしています。

熱い議論の末
海外特許の取得に成功
権利化業務では、特許庁の審査官に対して研究員が開発した技術の特許性を主張し、権利化を実現させます。研究員が鋭意開発した大切な技術を、ストーリーテラーとしていかに魅力的に伝えられるかが腕の見せどころ。難航した案件で無事に権利化できた時、そして営業担当や研究員から「ありがとう」の言葉をもらえた時は大きなやりがいを感じます。
ある時は、難航していた海外特許出願の審査をなんとか通すべく、アメリカ特許庁に赴いて審査官と面接しました。審査官から「YES」を引き出すまでは日本に帰れない。そんな思いで臨んだ事前の打ち合わせでは、少しでも広範囲に権利化したい当社と、現地の法律やビジネス慣行を熟知しているからこそ慎重な現地代理人との間で意見が対立。それでも、権利化という同じ目標に向かって熱い議論を何時間も交わしました。その後、審査官の上司も巻き込んで面接に挑み、ついに権利化に成功した時は、言い尽くせないほどの達成感がありました。

ミッションの達成は
決して一人ではなし得ない
業務を円滑に進めるための土台となるのは、相手への尊重の気持ちです。しかし、営業職や研究職など異なる立場の方々と話しあううちに視野が狭くなり、お互いが進みたい方向性にズレが生じることも少なくありません。そんな時は原点に立ち返って最終目的を明確化し、相手と協調しながら前進することを意識しています。社内を見渡しても、若手からベテランまでが気兼ねなく発言し協調する文化があるため、たとえ議論が白熱し、時に意見がぶつかることがあっても、同じミッションを達成するために力を合わせて業務を完遂することができます。「仕事は一人で完結するものではない」。その実感は、社歴が長くなるほどに強まっています。
現在は、若手社員の育成も担当しています。私がこれまで当社で学んできた仕事への姿勢や実務の暗黙知などを共有し、彼ら彼女らが生き生きと働き、長期的なキャリアプランを築いていける環境を提供することがこれからの私の役割だと考えています。

ともに「食の未来」を開拓できる
あなたとの出会いを
心から楽しみにしています。
