2005.5.26食品化学新聞
規格適用を明確化 カラギーナン 分子量測定方法確立 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社

ニュースリリース

2005.05.26

三栄源エフ・エフ・アイがGPC-ICP法によるカラギーナンの分子量測定方法を確立、カラギーナンに低分子量物規格を導入する方針を決定した。同社はこれまでもカラギーナンの分子量測定を実施してきたが、今後、原料カラギーナン受け入れ検査時に同法による測定を実施、カラギーナン製品に「低分子量 物:5.0%以下」の規格導入を決めたもの。同社のカラギーナン含有製剤製品にも「使用カラギーナンの低分子量物は5.0以下である」旨の記載を行うとし ている。
カラギーナンは2001年の第57回JECFAにおいて「ADIを特定せず」の評価が最終的になされている。「ADIを特定せず」は極めて毒性が低く、 ADIを数値として特定する必要がないものに与えられる評価で、もっとも安全であることを示す評価。つまりカラギーナンの安全性は完全に確認されていることになる。この状況のなか、欧州食品化学委員会(当時のSCF、現在の名称は欧州食品安全庁、EFSA)はJECFAの安全性確認結果に同意したうえで、 より高度な安全性追及の視点から新たなカラギーナン分子量規格を導入するべきとの意見書をまとめている。これを受けEU委員会は、加盟各国に分子量5万以下が5%以下であるとする分子量規格の導入を指示した。JECFA規格は粘度によりカラギーナンの分子量が規格されているが、粘度に加え、より科学的な測定を取り入れる意図を示したものと考えられるところ。ただその際に測定方法は規定されていなかったため、海藻加工業者の世界組織であるマリナルグが測定方法の開発を行ってきたが、現状ではまだ測定方法の確立には至っていない模様だ。
三栄源では7年ほど前からカラギーナン分子量測定の研究に取り組み、GPC-ICP法を安定的にコントロールできるレベルにまで確立したもの。同法は分子 の大きさにより物質を分離するGPCに、理論上全ての元素の直接測定が可能で多くの重金属をスムーズに検出できるICPを組み合わせており、硫黄を測定す る点が大きな特徴。カラギーナンは分子中に硫黄の元素を持つため、硫黄含量を測定することでカラギーナンの分子量を測定できることになる。また従来の検出器では、他の多糖類やデキストリン等が含まれた際に検出物質をカラギーナンと特定できなかったが、それも解消されるなど、総合的に見て現時点で最適の測定 法と同社は判断している。
同社ではこれまでに測定した原料カラギーナンや市販カラギーナンは、すべてEUの新たな分子量規格に合致していたとの見解を表明している。今後もこれまでどおり国際的に安心できるカラギーナンを提供するとし、分子量測定方法の一層の精度向上に努力を続ける考えだ。

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