2003.9.4食品化学新聞
カラギーナンの測定法を研究-三栄源エフ・エフ・アイ-分子量チェックに科学の眼

ニュースリリース

2003.9.4

三栄源エフ・エフ・アイがカラギーナンの分子量測定法の開発に向けた研究を進めている。同社は3~4年前からこの研究を継続して実施しており、学会や論文での発表も一部行ってきた。その蓄積を活かし、より高度なところにまで踏み込んでいきたい考えだ。
カラギーナンはJECFAにより「ADIを特定せず」という評価が最終的に下されており、安全性は改めて確認されている。ただ現在でも一部には分子量が 2~3万程度のポリギーナンと混同する向きがあり、カラギーナンに対する懸念の元となっている面はある。また先般欧州食品化学委員会(SCF)が、カラ ギーナン分子量チェック方法確立の意向も示しており、海藻加工業者の世界的組織であるマリナルグがその手法確立に向けた動きを開始している。三栄源はこれ ら一連の動きが本格化する前から、分子量測定法開発へのアプローチを展開しており、カラギーナンをはじめとする各種素材の安全性確認に対し大きな力を注い でいるところ。
JECFAの現行規格において、カラギーナンは粘度により規定される。これによれば、75℃、1.5%溶液で粘度が5ミリパスカル以上と規定され、この数 値はすなわち10万以上の分子量を持つことを意味している。10万に満たない分子量のものは増粘性やゲル化性などを持たず、実質的にカラギーナンとしての 意味合いを持たないものでしかない。そのため、全世界的にみても食品用途での利用はなく、医薬分野での特殊な利用が若干なされる程度。つまりポリギーナン が食品で利用されている例はないわけだが、同社はその現実を認識したうえで、一層の安全性追及のために分子量測定法の研究に努力しているものだ。
カラギーナンの分子量測定方法確立の可能性については、SCFは難しいという認識を示している。三栄源も完全な手法の確立は同じく困難としているが、従来 の研究の蓄積において、市販のカラギーナンにポリギーナンの混入がないことは確認されている。同社は分子量規格をより科学的根拠に基づいたものとするた め、研究に一層注力するとの考えを打ち出しており、先行きの展開は注目されよう。

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