クローズアップ製品 発酵セルロース製剤 サンアーティスト

発酵セルロースは、酢酸菌Acetobacter aceti の亜種xylinum を適正な培地で通気撹拌培養し、菌体外に産出されたセルロース繊維を分離・回収した多糖類です。その発酵セルロースを主成分とするサンアーティスト®は新規な多糖類製剤で、耐熱、耐酸、耐塩性に優れ、食品に懸濁・分散・乳化安定性を付与できる等、これまでに知られている水溶性多糖類と比較して優れた特性を有しています。

特徴

  1. ① 水に溶解しない細かな三次元網目構造を形成するため、不溶性固形物の分散能力が極めて高い。
  2. ② 低濃度、低粘度で様々な成分を長期的に分散、懸濁安定化可能。
  3. ③ 高温でも優れた固形物分散安定化力を発揮。
  4. ④ 乳化安定、たん白質の凝集防止、脂肪代替品として利用可能。
  5. ⑤ べとつきが少なく、水のようにあっさりとした食感を付与。
  6. ⑥ 高い耐熱、耐酸、耐塩性を示す。
  7. ⑦ 様々な共存成分、温度、pH等に影響されず、常に優れた機能を発揮する。

発酵セルロースの構造

発酵セルロースの化学構造は、植物由来のセルロースの化学構造と全く同じであり、D-グルコースがβ-1,4結合した直鎖状の多糖類です(図-1)。サンアーティスト®を水に膨潤させると、非常に細くて長い繊維状の発酵セルロースが食品中で三次元網目構造を形成し(写真-1)、それにより低粘度で優れた不溶性固形物の分散安定能を発揮していると考えられます。

  • 図-1 発酵セルロースの一次構造図-1 発酵セルロースの一次構造
  • 写真-1 発酵セルロースの構造写真-1 発酵セルロースの構造

サンアーティスト®の特性

  • ・ サンアーティスト®の膨潤液は優れた耐熱・耐酸性を示し、レトルト殺菌後もその粘度を維持することができます。
  • ・ サンアーティスト®の膨潤液は食塩の影響を受けにくく、レトルト殺菌後も粘度を維持することができます。
  • ・ サンアーティスト®の膨潤液はキサンタンガム溶液よりも固体的な性質が強く、不溶性固形物の懸濁、分散安定性に優れます。また、固体的性質は温度に依存しないため、熱時でも不溶性固形物を分散安定化できます(図-2)。

図-2 発酵セルロースの製剤とキサンタンガムの比較図-2 発酵セルロース製剤とキサンタンガムの比較

サンアーティスト®による不溶性固形物の分散例

サンアーティスト®を使用することで、幅広い食品にて、機能性素材、果肉、ココア、抹茶粒子等、様々な不溶性固形物を分散安定化することができます(写真-2)。これら優れた発酵セルロースの分散安定性を利用することで、従来の安定剤だけでは不可能とされていた食品を開発することも可能となります。

サンアーティストの添加量
写真-2 発酵セルロース製剤による不溶性固形物の分散例

サンアーティスト®の応用例

ホットペットココアへの応用

ホットウォーマーでもココアを懸濁安定

ホットウォーマー 2週間保存
ホットウォーマー 2週間保存

さのう分散酸性乳飲料への応用

安定性に影響を与えずさのうを分散安定

室温 2週間保存
室温 2週間保存

ノンオイルドレッシングへの応用

食品中の具材を分散。切れの良い食感

25℃ 1ヶ月保存
25℃ 1ヶ月保存

レトルトプリンへの応用

加熱殺菌後のたん白質の凝集防止

レトルト処理後
レトルト処理後

ゴマダレへの応用

ゴマダレの分離防止

ゴマダレの分離防止

高温充填時のイメージ図

発酵セルロース製剤を使用すれば高温充填時でも様々な固形分の分散安定が可能となり、均一に充填することができます。

「サンアーティスト®」は、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標です。