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San-Ei Gen F.F.I.,Inc.
Food Color
コチニール色素
(Cochineal extract)


コチニールは、中南米の砂漠地帯が主要産地。ほかに西インド、カナリア諸島、スペイン等の地域でも産出しますが、ペルー一国で世界の90%以上を産出しています。
南米ではインカ帝国の時代から衣服や装飾に使用されてきたもので、学名Nopalea cochineliferaというサボテンの白い部分に生息するエンジムシを収穫期に刷毛で落として収穫します。熱湯で殺した虫を天日で乾かしたものが黒色コチニールで、貯蔵している間にコチニール・ブランコ(銀色コチニール)に変わります。
カルミン酸のアルミニウムレーキ、またはカルシウム アルミニウムレーキをカルミンといい、アメリカをはじめ多くの国では天然着色料として許可されていますが、日本においては食品の着色には使用できません。しかし、カルミン、コチニール色素ともに諸外国で広く使用されている安全性データの多い着色料であり、特に米国では目の周囲に塗ることが可能な化粧紅はカルミンのみです。


高い安全性 低アレルゲン開発

■コチニール色素の別名、簡略名および類別名
カルミン酸色素、カルミン酸、コチニール

■コチニール色素の基原・製法
エンジムシDactylopius coccus Costa(Coccus cacti Linnaeus))の乾燥体。温時〜熱時水で、または温時含水エタノールで抽出。

■コチニール色素の本質・化学構造

本質: カルミン酸


■コチニール色素の性状

カルミン酸は水、エタノール、プロピレングリコール、アルカリ、希酸水に溶解し、食用油脂、クロロホルムには不溶です。色調は液性により異なり、酸性で赤橙色、中性で赤色、アルカリ性で赤紫色を呈します。この色素の最大の長所は熱、光および発酵に強いことで、特に酸性領域で安定性が高い傾向にあります。蛋白質に染着してアズキ色〜紫色を呈し、また鉄、アルミニウムイオン等と金属塩をつくり色調の変化や不溶化を起こします。アスコルビン酸による変化はありませんが、晒し粉、次亜塩素酸ナトリウムによって退色します。
コチニール色素は酸性食品では橙色色調、中性食品では赤色色調が得られるので、1種類の色素で酸性、中性の食品に使い分けることができます。また、使用食品に蛋白質を含む場合は紫変することがあります。製あんの着色にはこれを利用しますが、赤色着色をする場合には、色調安定剤(ミョウバン、酒石酸ナトリウム、リン酸塩等)との併用により変色を防止することができます。

pHによる色調変化


■高い安全性

アメリカでは21CFR73.100 Cochineal extract;carmineとして、いずれも着色料として使用が認められています。
コチニール色素は諸外国で広く使用されていることもあり、天然系食用着色料の中では最も高水準の安全性が確認され、「食品添加物の指定および使用基準改正に関する指針」で要求される試験項目はすべて満たしています。
国際的にもJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家委員会)にて、カルミン酸レーキのADI(一日摂取許容量)は5mg/kg体重と評価されています。
カルミン酸アルミニウムレーキ、またはカルシウム−アルミニウムレーキはカルミンと呼ばれ、アメリカをはじめ多くの国々で着色料として食品や化粧品に使用されています。カルミンは日本では造塩反応物であるため合成品とみなされ、食品の着色には使用出来ませんが、化粧品への使用は認められています。
コチニール色素の主成分であるカルミン酸の化学構造C22H20O13

■低アレルゲンコチニール色素の開発
食品添加物製造や化粧品製造に関わっている人がカルミンを継続的に吸収することで職業性喘息を生じるという事例が報告され、コチニールによるアレルギーは当初発症頻度が非常に少ない特異的な職業病として知られるようになりました。しかし、カルミンで着色された食品や化粧品によっても、ごく希なケースとしてアレルギーを引き起こしたという事例が海外で報告されるようになり、コチニールによるアレルギーは職業病としてだけでなく、食物アレルギーとしても知られるようになってきました。
第22回日本接触皮膚炎学会(1997年11月)の「コチニール色素による即時型アレルギーの1例」という報告の中で、コチニール色素の主成分であるカルミン酸を精製したものに関してはアレルギー反応を引き起こさなかったとされています。また、近年の研究から、コチニール色素に残存している原料由来の十kDaのタンパク質がアレルギーの原因物質である可能性が高いことが報告されています。
当社では従来より、高品質のコチニール色素を提供していますが、コチニールによるアレルギーの原因が原料由来のタンパク質であることが明らかにされてきたことから、製造物責任法(PL法)の趣旨に鑑み、さらなる安全性を確保するため、最新の技術により可能な限りタンパク質含量を低減した「低アレルゲンコチニール色素」を開発しました。
コチニール色素中のタンパク質をSDS電気泳動による銀染色で分析した結果、弊社従来品ではごく僅かにタンパク質と思われるバンドを検出しましたが、今回開発しました「低アレルゲンコチニール色素」では、同条件でバンドとして検出できないレベルまでタンパク質が低減されていることを確認しています。
コチニール色素がアレルギーの原因となっているケースは非常に希ですが、アレルギーの原因となる原料由来のタンパク質を低減した製品は、従来品よりもさらに安全な色素としてご利用いただけます。

食品への添加物表示例
コチニール色素、カルミン酸色素、着色料(コチニール)、着色料(カルミン酸)


製品ラインアップ
製 品 名
剤型(溶剤)
対象食品例
添加量(%)
特 徴
サンレッド® NO.1 液体(プロピレングリコール) ジャム、冷菓、水畜産加工品、餡
0.05〜0.2
一般加工品用、pHにより色調が変化します。
サンレッド® NO.1N

液体(グリセリン)

ジャム、冷菓、水畜産加工品、餡
0.05〜0.2
一般加工品用、pHにより色調が変化します。
サンレッド® NO.1F 液体(プロピレングリコール) 飲料、冷菓
0.05〜0.2
飲料用として高度に精製したタイプです。pHにより色調が変化します。
粉末サンレッド® NO.1 粉末 ジャム、冷菓、水畜産加工品、餡
0.005〜0.05
一般加工品用、pHにより色調が変化します。
※「サンレッド」は当社登録商標です。

コチニール色素ミョウバン製剤
製 品 名
剤型(溶剤)
対象食品例
添加量(%)
特 徴
SRレッド K-5 粉末 農水畜産加工品、冷菓、デザート
0.2〜1.0
蛋白含有食品に使用しても、紫変せず、明るいピンク色を呈します。
SRレッド K-6 粉末 農水畜産加工品、冷菓、デザート
0.05〜0.5
SRレッド® K-5の高色価品です。
SRレッド NO.3761 粉末 水畜産加工品 1.0〜1.5 蒲鉾に着色した際、色流れの少ないタイプです。
06/03/2009